毎日の環境学

小沢健二の「毎日の環境学」を買ってきて部屋で聞いていた。
三曲目でおもむろにプレーヤーのストップボタンを押した。
CDを取り出して、ポータブルCDプレーヤーに入れ替える。

このアルバムは、自分の一番好きなところで聴かなきゃいけない。

部屋を飛び出して自転車に乗るか原付に乗るか迷う。
すでにイヤホンからは、言葉なき小沢健二の声が流れている。
迷った挙句自転車を選んだ。
今夜の気温は原付に乗るには、少し感傷的過ぎる。

どこへ行くでもなくペダルを踏む。
結局いつもの大通りを北に向かって上っていく。
耳から流れ込む軽快な愛の賛歌に、思わず立ち漕ぎなんかしてみたりする。

楽しいことばかりじゃないけれど、
つらいことの方が圧倒的にリアルな世の中だけど、
この土地にもあの土地にも溢れんばかりに愛が詰まっている。

そう思ったところで何が変わるわけじゃないけれど、
明日も落ち込んで泣きたくなるんだろうけど、
それでもやっぱり、自転車で下り坂を降りるのは最高に気持ちいい。


そんなアルバムでした。