僕は南極インド人

春休み最後の水曜日、オープン戦。
代打クレイグが打ったホームランボールに乗って僕は旅に出た。
旅の途中で黒い目のカラスに出会い、
ホームランボールをどうしても欲しがるからあげた。
カラスにボールをあげた途端、僕はまっさかさまに空から転がり落ちていく。
僕が落ちたのは、コサックダンスが盛んなベトナムのディスコだった。


・・・・


といった具合に物語は始まり、紆余曲折を経て、
最後に“僕は南極インド人”と呟いてたところで終わる。


これは僕が中学生の頃、パソコンの授業で作った物語だ。
キーボード入力に慣れるために何でもいいから文字を入力しましょうという授業だった。


みんなが好きな音楽の歌詞を入力したりしている中、僕は黙々と右脳と左脳を切り離して心象風景を文章化していた。


僕の心が東南アジアに向いたのはそれが最初で最後だった。


そして今日、いい歳になって深夜特急を読んでアジアに行きたくなった。


思春期に誰しもが通る東南アジアへのバックパッカーへの憧れという通過儀礼を経験していない
僕に、遅ればせながら東南アジアフィーバーがやってきました。


東南アジアへの憧れって、日常生活でのディスコミュニケーションからの脱却への希望だったりするんでしょうね。
うん、遅れてきた思春期です僕。


モーモールルギャバンっていうバンドに最近夢中です。