田宮五郎とファンタジー
ネッシーもビッグフットもチュパカブラも
おそらくいないだろうと解明され始め、
プロレスでも未知なる外国人レスラーや
正体不明のマスクマンが出てこない現代社会。
人間は豊かさを求めすぎてファンタジーを見失ってしまった。
そうお嘆きのファンタジーファンに朗報がございます。
何よりも今、田宮五郎が熱い。
田宮二郎の息子という血筋でありながら、
40歳いわゆる不惑でのデビュー。
この設定だけでも、少年漫画三冊はいけるいかがわしさ。
さらに40歳デビューの理由が、
「俳優になるなら人間を知ってから」
という田宮二郎の遺言を守って、60種類以上の
職業を経験していたからという超絶なギミック。
もはや日本プロレスもしくは国際プロレスのノリでしょ。
もしくは猪木の異種格闘技世界一決定戦のノリ、はたまた梶原一騎の世界でしょ。
とにかくファンタジーが詰まってるってことですよぉ。
と思わずターザンばりに興奮してしまうくらいの
B級好きにはたまらないギミック。
さらに父親と比較されたくなかったといいながら
わざわざ本名柴田英晃なのに田宮五郎という芸名を
付ける七光りフル活用な安っぽさ。
これはもうどこをどう切っても昭和プロレスでしょ。
昭和オカルトブームでしょ。
田宮五郎こそリアルプロレスラーであり最後のUMAなのだ。