そのケータイはXXで

アメリカ人並の愛校心を持つ僕です。


今も学生時代の知り合いとお酒を飲むと、
居酒屋の座敷で繁華街の大通りで、
こっそりとしけこんだホテルの一室で、
グレーター立命を歌う程の僕だから、
世間が万城目だ森見だといくら騒ごうと
断然上甲宣之を応援したいわけだ。


これまで宝島社の文庫は微妙に高いという理由で、
読んでいなかった『そのケータイはXXで』を
偶然立ち寄った古本屋で見つけて、他の用事を
全て後回しにして一気呵成に読了した。


いやー、つまんねえ。


物語に整合性の欠片すらない。
もはや物語の体をなしていない。


CG技術を披露したいだけのアクション映画。
セックスシーンをみせるためだけのポルノ映画。


まさにそんな感じ。


でもこの作品映画化されるらしい。


映画化されたら、原作も読みたいって買っちゃう人がいるんだろうな。


出演女優が「原作のファンだったので、出演のオファーが
来た時本当にうれしかったです」みたいなお決まりのコメント
を出したりするんだろうな。


とりあえず誰が出るのか調べてみた。


鈴木亜美が出るじゃないか。


10代の頃、己の寿命を10年犠牲にしてでも
一夜を共にしたいと願った、あの鈴木亜美
が出るじゃないか。


数ヵ月後“もともと完成度の高い原作を
簡単に超えてしまった鈴木亜美の演技力と
存在感に脱帽した”的な日記書いてんだろうな。



だって、僕そんな奴だもん。