冬空

良く晴れた冬の空は、僕達の思い出に優しく語りかける。
透けるような青い空が、追憶の旅に僕達をいざなってくれる。
想い出は、映像ではなく一枚の写真のように思い出すものだ。
頭の中に、ある一場面が浮かび上がる。
その場面を背景に、その前後のエピソードを思い出す。
挿絵入りの物語のようなものだ。
不思議な事に、この挿絵が思いがけない場面だったりすることがある。
修学旅行のことを思い出すんだけど、なぜかオリエンテーリング中に行ったトイレが頭に浮かんできちゃったり。
そんな場面が一番の思い出なのか?
って自分自身が心配になったりする。
逆にそのままだったりすることもある。
初デートのこと思い出す時、待ち合わせに彼女がやって来た瞬間を浮かべちゃったり。
それはそれでちょっと恥ずかしかったりもする。
そんなこんなで、寒くて外に出る気がしない日は部屋でのんびり想い出で遊んでいます。