テレビくんの付録を母親は作れなかった

なぜ、三択なんて導入したんだ。
なぜ、答えを一つに絞ってお茶の間と対決する必要があるんだ。
なぜ、いっせいに答えをあけるんだ。
なぜ、答えを草野さんが読み上げないんだ。
なぜ、ひとし君人形がスリムになってるんだ。
すべて気にいらない。
物心ついた頃から愛していた番組だったのに。
一人で全配役のモノマネをして、タカツ流ふしぎ発見を披露していたくらいなのに。
歴史のこぼれ話を頭に詰め込み、遠い国の景色に心を馳せていたのに。
悲しい。これは、もはや裏切りだ。
これが、現代のテレビか。
これが、新世代テレビスタイルか。
そんなものいらねえ。
もう、ふしぎ発見を観ることはない。
堕ちていくあの人を観たくないから。
僕にはもう、NHKドラマ「愛と友情のブギウギ」しか残っていない。
酔っ払って道で寝ている女に、大型バイクで横付けして「ひき殺すぞ。」と一言いって走り出す京本政樹
しかも、その「ひき殺すぞ。」が実は求愛の言葉だった京本政樹
終いには、結婚したその女に「バイク事故で死んだら殺すぞ。」と思いやりの言葉をかける京本政樹
これは、見逃せない京本ワールドだよ。
このドラマを観ずして、「高校教師」以降のニュー京本は語れない。
でも、京本政樹は脇役です。